【日本酒の甘口・辛口について】よく日本酒のラベル等にて、日本酒度と言う言葉をみかけた事があると思いますが、一般的にはこの数値により、そのお酒が辛口タイプなのか、甘口タイプなのか判断できると思います。 日本酒度とは酒に含まれる糖分を計測したもので、+(プラス)と−(マイナス)の数値で表されます。糖分が多ければ甘く感じ、糖分が少なければ辛く感じますが、日本酒度は糖分の多い物がマイナスに、逆に糖分の少ない物がプラスとなります。つまり、マイナスの度合いが高いほど甘口となり、プラスの度合いが高いほど辛口という事になります。但し、日本酒の味わいは糖分だけでなく、酸度.アミノ酸.アルコール度などにも関係してきますので、日本酒度は、甘口.辛口を示す一応の目安として理解して下さい。 ※酸度とはお酒の中に含まれる、コハク酸、リンゴ酸、乳酸等の酸の総量を示したものです。10mlのお酒を中和するのに要する、水酸化ナトリウム溶液のmlを指しています。日本酒度が同じ場合、この酸度が高い方が辛く、味は濃く感じられます。 日本酒度表
ここから先は、あくまでも私の個人的意見として見て頂きたいのですが、例えば日本酒度+7の大吟醸酒があったとします。確かに日本酒度でみる限りでは「大辛口」となり、買われる人の中には激辛カレーの様な辛さを連想される方もいらっしゃるかもしれませんが、実際はそんな事は全然なく、造りの良いお酒になると、+7の日本酒度であったとしても「辛さ」は感じず、逆に果実の様にフルーティーで甘くすら感じます。 このあたりが、日本酒は数値なんかでは測りしれない飲み物と言われるゆえんなのかもしれませんが、実際、蔵元さんの中にも、数値で判断されるのではなく、実際に飲まれてみてそのお酒の質を判断してほしいとの事から、数値非公開のところもあると伺っております。 (これは、以前蔵元さんとこの点についてお話していた時に、蔵元さんがおっしゃったお言葉なのですが、「日本酒度が+7であろうが、飲まれる方が甘く感じたらそのお酒は甘口です」。まさにその通りだと思いました。(笑)) 追記 じゃ〜、日本酒度でみる甘辛の違いとはなんなんだろう?と考えてみましたが、私的には、日本酒度が+のお酒は味覚が辛いというよりも「口当たりがスッキリ」した印象、逆に−のお酒は、甘いと言うよりも「口当たりがやわらか(まったり)」なお酒かな?と言う印象を持っております。 (味覚なんて、飲んだ人それぞれ感じ方が違うでしょうから、これはあくまでも個人的意見としておいてくださいね。ただ、以前、日本酒度が-40度近いお酒を飲ませて頂きましたが、さすがにここまでくると、誰でも甘いとわかる様なベタ甘でしたが・・・。) ちなみに、辛口・甘口を体験してみたい場合は、辛口タイプとして立山 本醸造銀嶺立山、甘口タイプとして菊姫 普通酒菊を揃えて飲み比べてみてください。私の言っている上記印象が少しはお解り頂けるのでは?と思います。 ※ただこの両酒、吟醸系の様なフルーティーな日本酒ではございません。フルーティーな日本酒がお好きな方にはお勧めしません。 ■日本酒や地酒に興味のある方は、こちらも是非。 |