宮島峡・矢波界隈の見どころ
縄文時代の遺跡で有名になった桜町遺跡から宮島方面に向かって約4キロ、子撫川の橋を渡って左に曲がったたところに、比売神社があります。
(比売神社)
延喜式の大変由緒あるお宮さんです。砺波地方に延喜式の神社が7社有りそのうちの1社です。
その昔、大伴の家持もこの神社に雨乞いの和歌を奉納しているそうです。宮島地区の総社にもなっています。境内にある杉木も大変見ごたえがあります。祭神は、田心比売命、天照大神、イザナギの命。
宮島峡一の滝への道とわかれ、左に進むと、しばらくして前田秀継公夫妻の御廟があります。
(前田秀継公夫妻御廟)
この画像は、雨の日に写したものですが、向かって右のチョットぼやけて色が変わっているのが、秀継公のお墓です。中央が奥方の墓、左端にあるのは、今石動城主、秀継公のお子さんの利秀公の供養塔です。
ところで、秀継公は、前田利家公の弟にあたる方で、今石動城や木舟城(福岡町)津幡城(石川県津幡町)の城主でしたが、天正13年(1585年)11月29日飛騨地方を震源とする大地震により、木舟城が倒壊し、折悪しく秀継公夫妻が圧死され、当時曹洞宗であった高徳寺境内に葬られたものです。ここにあったお寺は、利秀公が今石動城主になられると今石動に移り、真光山永伝寺と改称しました。ちなみに、秀継公の戒名は、瑞光院殿密庵永伝大居士。
子撫川の支流矢波川をさかのぼって行くこと約500mに、義経弁慶主従がこの地を訪れたといい伝えられている弁慶岩があります。縦7.8m、幅5.6mの大きな岩です。
(弁慶岩)
弁慶岩からさらに上流へ進んでゆくこと1キロ、足元のほうから鼓の音色が聞こえてきます。
水量の少ない時に水の落下する音が滝の洞に反響し、あたかも鼓を打つ音に似ていることから名づけられた「鼓ケ滝」に到着です。
(滝の全景)
(弁財天像)
(鼓ケ滝の真下)
滝の下にあるのが弁財天像です。一年中滝を仰ぎながら、佇んでおられる姿は、われわれに替わって静かに修行をしておられるように見えます。
義経弁慶主従が、東北への旅の途中で、この滝の洞で一夜を過ごされたとの言伝えがありますが、なんとなく納得してしまいます。
(露天磨崖仏)
滝の向かって右の岸壁には、珍しい磨崖仏が彫られています。中央の不動明王をはじめ五体の仏像が彫られています。眼病に霊験あらたかとのこと。目の悪い方は、お参りされてはいかがですか。
最後に珍しい光景をご紹介します。
(宮島神社境内石抱きのけやき)