「伊東家の食卓 裏ワザ大全集」 日本テレビ

 よく、おばあちゃんの知恵袋というけども、日常、生活していく上で、知っておくと大変便利なことは、結構ある。「伊東家の食卓〜」では、その現代版といってもいいだろう。

 先日、「ブロードキャスター」という番組を見たときに、大変、ショッキングな映像を見た。それは、アメリカのとある家庭のこと。そこでは、赤ちゃんの世話をベビーシッターに頼んでいた。しかし、最近、不審に思った親は、部屋にこっそりと隠し撮りのビデオを設置して、後をベビーシッターに託した。すると、後からそのビデオを見てみると、泣き止まない赤ちゃんに、暴力をふるっている映像が、バッチリと映し出されていたのだ。

 確かに、赤ちゃんを泣き止ませるのは、大変なことであるのは分かる。こんなとき、「伊東家の食卓〜」では、赤ちゃんに、聖飢魔Uなどのハードロックを聴かせたり、テレビの砂嵐を見せることを、紹介している。どうやら、ハードロックのように激しい音楽は、赤ちゃんの成長や学習には無意味で関係のない為、うるさい音を自らシャットアウトする為に、本能的に寝入ってしまうらしい。だから、パチンコ屋さんや、工事現場の騒音でも、同じ効果はあるらしい。また、砂の嵐に至っては、砂嵐のザーッという音には、胎児のころに、お母さんのお腹の中で聞いた音と、とてもよく似ているので、生まれる前のころを思い出し、安心して眠りにつく、というものである。だから、アメリカのそのベビーシッターも、エアロスミスの音楽を聞かせてあげれば、良かったのかもしれない(笑)。

 その他にも、「へぇ〜」と思わせる裏ワザを、たくさん紹介している。例えば、テレホンカードのパンチされた穴から覗くと、視力がよくなるとか、中身を取り出した使用済みのディーバッグで、きれいに鍋のアクをとる方法、ティッシュを鼻の穴に詰めることで、玉ねぎをきっても、涙が出ない裏ワザ等。

 特に、やってみたいと思ったのは、靴のいやな臭いをとる為に、10円玉を靴の中に入れることで、10円玉の成分である銅が、臭いの元であるバクテリアを殺菌してくれる、という裏ワザと、もらい物の粉末洗剤の紙フタに、穴を開けて、押し入れに置けば、除湿剤になるという裏ワザで、どちらも手軽に出来るので、一度、試してみたいと思う。特に、新聞の勧誘などで、粉末洗剤はたくさんもらっているので、是非、その効果を見てみたい。

 中には、ひとつ興味をもって、実践してみた裏ワザもある。それは、誰でも簡単に、「坂本龍一」になれるという裏ワザである。その方法とは、黒鍵のみを使って、ピアノを弾くというもの。これには、秘密があるらしく、音楽の専門家によると、坂本龍一の曲には、東洋の音階を取り入れて作られたものが多いらしく、東洋の音楽は、「5音階」といって、5つの音だけで出来ている曲が多いとのこと。そこで、黒い鍵盤には、全部で5種類あるので、それだけを使って、演奏するというわけである。…でも、こればっかしは、やっぱりセンスもあると思うので、家にあるキーボードで弾いてはみたものの、いまいち、教授に近づいた感じはしなかった…。

 …と、いくつかの裏ワザを紹介してきた。ここで挙げた以外にも、たくさんの裏ワザが掲載されているので(全部で100個ぐらい)、一度、読んでみてはいかがであろうか?。まだ、番組は続いていることからすると、おそらく、第2巻も発売されるだろう。1つの裏ワザには、ほぼ2頁ずつ割り当てられ、ひとつひとつに絵を取り混ぜているので、大変読みやすく、本嫌いな方にもオススメできる。