029「寄り道して帰ろう」
最近のご時世では、いろんな事件や災難に巻き込まれたりする危険も多くなった為、うっかりと寄り道も出来なくなった。しかし、寄り道がただの時間つぶしではなく、むしろいろんな経験の得られる課外活動であることは否めない。
寄り道をすることで、新たな出会いや発見が生まれる。これは、学校や会社の帰りの寄り道という本来の意味や、ある目標に向かっていく途中で、本筋とは違う道筋を辿っていくという意味でも当てはまる。
寄り道を続けていくことで観察力が養われ、違う視点や角度から本筋を見つめることもできるし、あなたの知識も幅広くなる。ただ、帰りが遅くなると心配する者がいるので、そういう場合は連絡をいれておくことを忘れずに。
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ただ、最低限必要なことをするだけでなく(真っすぐ帰ること)、直接には関係のないことを、経験したり遊んでみたりすることで、いつかはそれが発想の原点となったり、どこかに結びつくことがあるはずである。ただ、次に述べる、ある先輩の2つの忠告を守っておくことが肝要である。「但し、度が過ぎたり、時と場所をわきまえないと大変なことになるので、センスと判断力が必要になる」「また、本筋がおろそかになることのないように」
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ある先輩は、私たちシステム担当の仕事に余裕があるとき、仕事には直接関係のないソフトウェアで遊んでいても(遊ぶというのは語弊があるが、いわゆる検証である)、怒ったりはしない。だからもっと他のことを学びとって、いつかはそれを活かしたいという気持ちになる。
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松下幸之助氏曰く、「窮屈な枠の中で窮屈なものの考え方をしていては、心の働きも鈍くなり、自由自在な知恵も出てこない」(以上は、【松下幸之助日々のことば】(PHP研究所:編、PHP研究所)より抜粋)
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野口悠紀雄氏も、【「超」整理法】にて同様に述べている。「遊ぶ時間を十分に持つことこそ、究極的な発想法であろう」
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【「考える力」をつける本】より、くつわだ轡田隆史氏の寸言を3つ挙げてみた。「勇気のない人は、遊ぶべからず」「知性は、仕事よりもむしろ遊びに宿る」「遊び上手は、仕事上手」