028「アイデアは誰にでも湧きでてくる」
アイデアは誰にでも湧き出てくる。個人差によって違うのは湧き出てくるか否かではなく、湧き出てくる量そのものが異なるだけで、それが温泉であるか井戸水であるかは分からない。しかしその量の多い少ないを気にすることはない。
何故ならば、水源より僅かに湧き出た水が、いずれ大きな川となって雄大に流れるかもしれない。つまり、ちょっとしたアイデアでも膨らますことによって、意外な発見や結果を生み出すのだ。
ただ、温泉や原油を掘り当てても、それを汲み取ることをしなければ、一方的に溢れ出すだけである。溢れ出した水は地面に吸い込まれ、汲み直すことができない。
そうならない為にも、メモという器に汲んでおく習慣を身につけたい。
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【本を書こうよ!】の中で、小石雄一氏が以下のように述べている。「頭の良い人は、頭から溢れんばかりにアイデアが湧いてくるに違いない。草津温泉の湯畑の源泉のようにアイデアが湧いてくるに違いない。私のような凡人の場合にはどうか。枯れかかった井戸あるいは、水無し川にたまに流れる水のようにポツンポツンとアイデアが出る。分量の差はあるものの、誰でもいつでもアイデアが頭の中に浮かんでいる。これは本当。あまりに分量が多くても溢れてしまえば、せっかくの温泉も利用できない。しかし、私たちは毎日飲むだけの分量が井戸から出てくれば十分だ」
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重要なのは、「浮かんだアイデアを忘れない内にメモする」という行動を定着させることであるが、「メモをとる」という行動を勘違いしている人がいる。会議で居眠りしないようにするためのメモ(居眠り防止メモ)、何もしていないよりは、形だけでも何かしているように見せるためのメモ(形だけメモ)などは、「メモをとる」とは言えない。このことについては、グーズベリー随想録第2集にて、改めて説明する。