022「シンプルにするのは難しいことだが、素晴らしいこと」


 難しい専門用語で凝り固まった本、複雑なプログラムで構成されたシステム、どれも褒められたものではない。巧妙な技術はより簡単な手法には適わない。勘違いしてはならないのは技術や知識をやみくもに学ぶことではなく、学んだそれらの知識を単純化させることである。

 いかに専門的な用語やカタカナ語を使わずに、人に教育できるかが講師の腕の見せ所である。例えば、コンピュータのメモリやハードディスクを、私たちの日常で身近にある机に置き換えて説明した方が、実際にその機能を説明するよりも理解しやすい。

 応用とは複雑にすることではなく、シンプルにすることである。これは大変に難しいことであるが、だからこそ素晴らしいのである。