007「有言不実行朝礼」
よく朝礼で、「○○には気をつけたいと思います」とか、「○○をしてみたいと思います」など、本当は実行する気もないことを、気軽な気持ちで言っている人がいる。朝礼のネタもないことだし、もっと尤もらしいことを言っておけば、内容としては申し分ないだろう。だが、その様な朝礼を繰り返すことによって、それが癖になっている人がいる。
それを実現するつもりがあるのかないのかは、その人の目と話振りを見れば大体分かる。「皆さんも、○○には充分注意して下さい」と言われても、そのような説得力のない朝礼しか出来ないならば、実際に相手との交渉においても説得させることは出来ない。こういった形だけの朝礼をしてはならない。
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私はこういった朝礼を「有言不実行朝礼」と呼んでいるが、相手の本心を探る上で、このことを意識するようになると、観察力や注意力も身に付くし、反面教師の一例も間近に確認でき、こういった朝礼からも学ぶべきものは多い。ようするに自分が真似をしなければいいのだ。
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「○○をしたいと思います」と言って実行しなくても、思っただけなのだから嘘にはならない。特に私を含めて若手の連中はこういった言い方をする。ある先輩の言葉を借りれば、「とにかくこの場を乗り切れば、自分の朝礼順は過ぎたことになるので、話の内容なんて大して気にしていない」ということだろう。それに対して、「○○をします、やります」と言い切る人は、本当に尊敬できる人が多い。つまり、成功や失敗なんかは問題ではなく、その人の意志の強さに引っ張られてしまうのだ。
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ある先輩は、朝礼には次に示すようなことができる絶好のチャンスの場として、それを生かすも殺すもその人次第と言っている。「@人前で話す練習」、「A自分の考えをアピールする」、「B会社や上司、或いは他部署の批判を堂々とする」