005「ベストセラーにはこだわるな」
店頭に並んでいるベストセラー。しかし、ベストセラーというからには、それだけの読者がいるということを認識してほしい。また、知人に感想を聞けば済むことだってある。それから買っても遅くはない。
ベストセラーはどこにでも売っているが、周囲の目に触れない1冊の本が、本棚に埋まっているかもしれない。そんな本にこそ、貴重な知識の源が詰まっていたりする。勿論、その本を読解できればの話だが…。
ただ勘違いしてはいけないのが、ベストセラーを買うなということではなく、ベストセラーばかりを買うなということである。
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ベストセラーと呼ばれている本の中で、私が実際に買ったものはほんの僅かである。…というよりも、買った後でそれがベストセラーだったと知ったり、またベストセラーになったりするのである。【マーフィーの法則】は、私が買った随分後になってからベストセラーになったし、【「超」整理法】もベストセラーであることを後から知った。
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【「逆」読書法】(日下公人:著、ごま書房)より、ベストセラーに関連したアドバイスを、2点ばかし抜粋してみた。「読書でも何でも、みんながやっていることをやったのでは、ふつうのことしかできません。人がやらないようなことをしてみます。本なら、人が読まないような、話題にもならないような本を読んだほうが、役に立たないようでいて、あとになって役に立ちます。人がやらないようなことをやれば、まったくムダになる危険もありますが、もしも役に立つときはものすごく大きな力になってくれるものです」「話題のテーマを扱った本、ベストセラーだからということで読むのは、人の後を追いかける読書。そんなものはつまらないと思いませんか」
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「ベストセラー」とは、ある一定期間に最も多く売れた本のことを指す。それに対して、聖書などのように長期間に渡って売れ続けているものは、「ロングセラー」と呼ぶ。最近のポピュラーソングでも、100万枚以上の売り上げを記録する、いわゆる「ミリオンセラー」と呼ばれるアルバムがたくさんあるが、5年たっても名曲として売れ続けているものは、そうあるものではない。本についても同じことがいえる。