《2000年04月02日 〜 2000年04月08日》


【たった一晩で車は砂まみれ その正体は?】

 ここ最近、土曜日の休日出勤が続いており、精神的にもかなり参ってきております。結局、3月の土曜日のうち、休みをいただけたのは25日だけで、4月に入ってからも、1日、8日、15日は休日出勤が確定しています。今週は、ある部署のサーバの動作が不安定なことから、OSを再インストールすることになり、実作業は別部署の方が作業されるので、私はその立会いと最終確認をすることと、4月17日迄には立ち上げなければならないシステムの開発、ウイルス対策ソフトや社内グループウェアのバージョンアップ作業をおこないました。

 朝、通勤するとき、車に乗り込もうとして、ふと、マイカーが汚れていることに気がつきました。どうも、私の車だけでなく、周囲の車も皆、汚れているようです。それは、車全体に、砂のようなものが付着していたのです。

 昨晩、22時近くに帰宅するときは、そういった異常は確認していないので、一晩の間に、大量の砂が付着してしまったようです。取り敢えず、フロントガラスをウォッシャーで洗い落としてから、出勤しました。会社に着くまで、青空駐車している車を覗いてみますと、皆、私と同じように、車は汚れていました。

 最初、何事かと思った私も、夕方、オンラインニュースを読み、納得しました。その正体は、「黄砂」だったのです。

 黄砂は、中国大陸で発生した低気圧によって、上空3千メートルまで、黄土(黄色の砂塵)が巻き上げられ、強い偏西風に乗って、広範囲に渡って天空を覆い、下降する現象のことをいいます。特に、3月〜5月に多い現象で、海を渡って、日本に及ぶこともしばしばあります。

 今回の黄砂は、特に大規模なもので、北海道旭川市から沖縄、南西諸島まで、東北地方の太平洋側の一部を除く日本全域に広がり、場所によっては、青空がうっすらと曇って見えるところもあったそうです。特に、北海道まで到達したのは、今年が初めてだということで、規模の大きさを窺わせます。また、北京では、6日に、「この10年来で最も深刻」という黄砂が発生しており、北京空港では欠航や遅れが相次いだそうです。

 本当ならば、簡単に洗車したいところなのですが、実をいいますと、9日の夕方も短時間ではあるものの、出勤しなければならず、とても洗車できる余裕はありません。雨で洗い落としてもらうほかにはないようです。…それに、いつまた黄砂が降ってくるかと思うと、洗車するのも馬鹿馬鹿しくなってしまいます。

【平成12年度富山県予算】

 4月に入り、平成12年度富山県予算も開始されました。まだ以前として続く不景気の煽りで、県税収入も低迷化しており、また、今年は特に、2000年国体も開催されるということで、それらを踏まえた上で、県民のニーズに応える施策を進めなければなりません。

 発表された平成12年度の富山県予算の一般会計は、6,100億円。歳入では、地方交付税(国税である所得税や法人税などの一部を、国から交付される)と県税(県民が県に納めている税金。主に、県民税、事業税、不動産取得税、自動車税など)で、全体の5割を占めています。

 一方、歳出では、全体の20%近くを、教育費に割り当てています。教育費は、学校教育やスポーツ文化の振興に使われる費用のことです。この後に、土木費(道路や橋、公園を建設する費用)、公債費(県の借入金である県債を返済するための費用)、農林水産業費、介護保険制度の実施をはじめとする高齢者福祉や少子化対策に使われる、民生・衛生費へと続きます。平成11年度の民生・衛生費の割合は、10.1%に対し、平成12年度では、10.7%と、0.6ポイント増加しています。ちなみに、2000年国体は、議会・総務費の中に含まれているようです。議会・総務費は歳出の6.3%を占めており、約387億円。2000年国体にかかる費用は、125〜126億円とされており、全体の3分の1は、2000年国体に充てているとみてよいでしょう。

 介護保険制度では、県内の介護にかかる総費用の12.5%を、県が負担したり、低所得者の介護サービス利用の負担の軽減や、家族介護の支援、公共施設などのバリアフリー化など、約96億円を計上しています。一方、少子化対策においては、乳児、幼児、妊産婦の医療助成制度の拡充、第3子以降の保険料軽減制度の拡充(これまで、0〜2歳までだったところを、0〜3歳まで拡大)など、約16億円を計上しています。数字の上から見ても、少子化対策よりも、高齢者福祉への割り当ての大きさが伺えます。

 交通・情報通信体系の整備では、北陸新幹線の建設促進の約34億円をはじめ、高速自動車道の建設促進(約3千万円)、伏木富山港の改良整備(約34億円)、すべての県立高校に対して教育用パソコンをインターネットに接続する(約3,700万円)など、約66億円を計上しています。高速自動車道においては、能越自動車道の福岡〜高岡間の完成を夏頃、東海北陸自動車道の福光〜上平間の完成を秋頃、北陸自動車道の越中境PA〜名立長浜ICの全線4車線化を年内完成に目標を定め、着々と整備されているようです。特に北陸自動車道の全線4車線化が実現すれば、冬季、新潟や長野方面に出掛け、ウインタースポーツを楽しんでいる方にとっては、移動時間の短縮や渋滞の軽減にもつながりますので、大いに喜ばれることでしょう。

 この他にも、ダイオキシン対策をはじめ、廃棄物や環境・自然災害対策に、約122億円を計上しています。特に、砂防改良や地すべり対策に83億4千万円もかけており、山岳地域の広い富山県としては、交通整備を上回るだけの予算を確保する必要があることを伺わせます。また、環日本海施策(日本海を取り囲む国際的交流)に約9千万円、産業の振興に約19億円、商工業やサービス業の振興や雇用促進に約174億円、農林水産業の振興に約75億円、そして、後述する新しい総合計画の策定に向けて、約1億2千万円を計上しています。また、反対に、経費削減やこれまで挙げてきた施策を進めるにあたり、358件の事業を廃止または休止、縮小することによって、12億8千万円の経費を削減しています。

 平成12年度では、富山県総合開発審議会において、計画策定が進められ、県民に直接、意見を求める住民懇談会、中間答申に対する意見募集などを予定しており、インターネットによる意見・提案も、随時、受け付けているそうです。これらは、平成13年度以降の県政運営の基本方針に反映されていきます。また、ホームページでは、課題研究会の報告のほか、今後の検討状況なども掲載される予定とのことです。富山県庁計画課総合計画班のホームページを、参照してみて下さい。ちなみに、1999年12月末までに、386名より507件の意見・提案が集まったそうです。21世紀の富山県を作っていくのは私達です。積極的に参加して、私達の手で、より良い富山県にしていきましょう。

【「ベルセルク 19巻」読了】

 白泉社より発売されている、三浦建太郎さんの「ベルセルク」19巻を読了致しました。「ベルセルク」は、日本の誇るファンタジーコミックの一つで、独特の絵のセンスや舞台設定、物語は、誰も真似のできるものではありません。

 第19巻では、キャスカを追って旅をしていたガッツは、難民の居住区を訪れ、キャスカの匿われているテントへと向かいます。しかし、中はもぬけの殻。あと一歩のところで、キャスカは、別の人物に連れ出されてしまいます。キャスカは、とあるカルト宗教徒達の住まう洞窟に連れ去られ、その不思議な能力故に、魔女として崇められようとしていたのです。その頃、邪教徒撲滅の任務を負った、聖鉄鎖騎士団団長のファルネーゼも、同じ、洞窟へと向かいます。しかし、キャスカの胸にある烙印から血が滴り落ちたとき、洞窟は地獄へと生まれ変わり、魔物と化した邪教徒達は、ファルネーゼ一隊に襲いかかってきます。なんとか、キャスカの居場所を突き止め、僅かな再会を果たしたガッツは、キャスカらをその場から逃し、洞窟からの脱出を図ります。しかし、その途中、ファルネーゼの部下に行く手を遮られ、その間に、キャスカは聖鉄鎖騎士団に捕まってしまいます。今度は、アルビオン修道院へと連れ去られたキャスカを救う為、ガッツ一行は、地下深くにある拷問室へと潜入します。拷問室では、魔女と断定されたキャスカを詳しく調べるために、より過酷な拷問にかけられようとしていました。そのとき、再び、胸の烙印から血が滴り、怪物を呼び寄せてしまいます。ガッツは、キャスカを探し出す途中、ファルネーゼを捕らえ、キャスカの居場所を聞き出そうと強迫します。そして、キャスカの捕われている拷問室の扉を開けると、その部屋の中は…。

【「デルフィニア戦記画集」を買わねば】

 同僚のW氏より、茅田 砂胡さん原作、沖 麻実也さんイラストの「デルフィニア戦記画集」を、お借りしました。「デルフィニア戦記」は、中央公論新社より出版されていた、ファンタジーノベルで、1998年12月20日に発行した18巻をもってシリーズは完結致しました。それから、1年余が経過し、全18巻のイラストを完全収録して、この度、画集として発売されました。

 沖 麻実也さんは、私のお気に入りのイラストレーターの一人であり、また、この小説を買うことになるきっかけともなった人だけに、イラスト集として、この画集を買うだけでも、もちろん充分な価値があります。しかし、それだけではありません。「デルフィニア戦記」の生みの親ともなった、幻の小説「王女グリンダ」のイラストまでも収録し、イラストだけでなく、コーラル城やアベルドルン大陸の地図や設定資料、総項目数470点のデルフィニア事典、書き下ろし短編小説「蜜月」、書き下ろし中篇小説「ポーラの休日」、茅田 砂胡の語る『デルフィニア戦記』と続き、最後に、茅田さんと沖さんのコメントで締めくくられています。

 また、画集の中では、シリーズを通して、明らかにされることのなかった、リィの本当の姿も描かれていますし、これは、“買い”だと思い、せっかくお借りしたのに、小説の部分だけは、読むのを止めました。…というわけで、画集を自分の手で買い、ゆっくりと、お茶を飲みながら、耽読に浸ろうと考えています。また、この先、デルフィニア戦記の外伝を執筆する予定もあるらしく、大いに期待したいところです。「デルフィニア戦記画集」は、中央公論新社より、定価3,900円(税抜き)で発売されています。